先週は木曜、土曜、日曜と、全く毛色の違う現場が3件続く、怒涛の週末でした。機材の撤収と次の会場への搬入を同時進行で行う強行軍でしたが、なんとか無事にやり切りました。
木曜日:野外上映会『Chasing South』
木曜日は、ドキュメンタリー映画『Chasing South』の野外上映会。私がトレイルランニングという世界を知るキッカケになった、南圭介くんの超絶なる挑戦(ピレネー山脈を横断する全長914km、累積標高51,400mの過酷なルートでの最速記録チャレンジ)を記録したPatagonia Filmsの作品です。
数ヶ月島で働いてはまた世界へ旅立っていく彼が今年も帰ってくるということで、本人とマルコ監督のトークライブも交えた贅沢な時間でした。
最近すっかり暑くなってきた小笠原ですが、この日はまさかの強風で寒く、設営から本番までなかなかハードな1日に。それでも、正に偉業と言える南君の挑戦には、私自身も深い部分でとても考えさせられました。皆であの特別な空間を共有できて、本当に良かったです。ご依頼・ご協力ありがとうございました!
土曜日:お別れの場づくり。告別式での映像・音響
打って変わって土曜日は、葬儀(お別れ会)の映像・音響対応でした。
イベントに携わってきて、まさか葬儀の対応をするとは思ってもみませんでしたが、今回で2回目の経験です。人生の大切な節目となるお別れの場に、私を頼ってご依頼いただいたこと、本当にありがたく思っています。
葬儀の現場は、言うまでもなく非常に神経を使います。今回は「親族や参列者をどういう空間で迎え、悲しみを共有し、どんな気持ちで帰っていただくか」を深くイメージして臨みました。あくまで裏方に徹し、決してやりすぎず、引きすぎず。動線を考慮し、空間全体を安定させ、皆様が心置きなくお別れできる「安心できる環境」を作ることに注力しました。
故人の軌跡をたどるスライドショー制作は、限られた時間の中、私自身もさまざまな想いが入り乱れ、編集しながら思わず涙が溢れるほどで、終わった後の疲労感は尋常ではありませんでした。それでも、私なりの渾身の仕事に対して「とても良かった」と声をかけていただき、心が救われました。
日曜日:島の農業を盛り上げる、Farmers’ DayでのDJ
プレッシャーから解放された翌日の日曜日は、小笠原アイランズ農協で開催された「Farmers’ Day」へ。元々はフライヤーデザインでお仕事をいただいていたのですが、企画が面白そうだったので、今回はDJ・音響としても参加させてもらいました。
会場が室内と屋外に分かれており、屋外にもスピーカーを設置。室内でDJをしながら屋外の雰囲気も作り上げるという、意外と機会の少ない音響セッティングで、私自身もすごく楽しめました。特に、農家さんたちによる対談「ファーマーズ・トーク」は非常に興味深く、引き込まれましたね。いつも美味しい野菜をありがとうございます!
島でイベントを作る醍醐味
怒涛の3日間を経て、ゼロから空間を作り上げる「DIYイベント」の良さを改めて噛み締めています。
以前、人前でお話しする機会があった際に「イベント制作は、感情を扱う仕事」と語った記憶があるのですが、今回の週末はまさにその言葉を思い返す時間でした。 イベントというと「楽しい」という側面ばかりが目立ちますが、参加者がその空間で「どんな感情を共有できるか」こそが一番の醍醐味だと思います。そのために、限られたリソースの中で綿密に演出を練るわけですが、「あえて演出をしない」というのもまた一つの演出。技術や機材の前に、まずは「人」であり「気持ち」があるのだと痛感します。
普段から距離の近い人たちと、手作りで現場を作り上げる。そこには、島という空間で日々生活を共にしているからこその「感情の土台」がすでに存在しています。だからこそ、ひとたびイベントという場になれば、深い感動や特別な熱量が生まれやすい。これこそが、小笠原でイベントを作る最大の魅力であり、やりがいだと思います。
さて、島はすっかり暑くなり、今週からは週5で「エアコン屋」シーズンに突入しています。日中はガッツリ汗を流しつつ、次のイベントの仕込みも着々と進めています。乞うご期待!